開発許可と宅造許可

 開発行為をする場合は、開発許可が必要です。開発行為とは、「主として建築物の建築又は特定工作物の建設の用に供する目的で行う土地の区画形質の変更」のことです。

 「特定工作物」はさらに第一種特定工作物(コンクリート・プラントやアスファルト・プラント等)と第二種特定工作物(ゴルフ場、1ヘクタール以上の野球場等)に分かれます。「土地の区画形質の変更」とは、道路の新設・廃止(区画の変更)、切土や盛土など建築物を建てる前の宅地造成(形の変更)、宅地以外の土地を宅地とする行為(質の変更)が該当します。

 こうした開発許可が必要となるのは、一定規模以上のものになります。
 一方で、宅造の許可を必要とする場合はどのような場合でしょうか。
  1. 宅造切土工事において、切土部分に2メートルを超える崖が生じるもの
  2. 盛土工事において、盛土部分に1メートルを超える崖が生じるもの
  3. 切盛土工事において、盛土部分に1メートル以下の崖が生じ、かつ切土と盛土を合わせて2メートルを超える崖が生じるもの等

  それでは、開発許可と宅造の許可の関係はどのようになっているのでしょうか。
現在の開発許可の許可基準は、宅造の許可基準をカバーしています。従いまして、開発許可を取得していれば、重ねて宅造の許可をとる必要はありません。ただし、開発許可を取った後、やはり、もっと切土をしたい、盛土をしたいと思って、2m以上の切土、1m以上の盛土になってしまった場合、追って宅造の許可が必要になります。
 平成19年以前では、開発許可基準と、宅造許可基準が異なっておりましたので、開発許可をとっても、一定以上の切土、盛土をする場合は、重ねて宅造許可を取得する必要がありました。