不動産の鑑定評価とは

 「不動産鑑定とは何?」と思われる方も多くいらっしゃると思います。お家の中に入って、床下から屋根裏まで入り込んで不動産の状態をみるようなイメージをもたれる方が多いかと思います。

  こうした仕事はホームインスペクターさんが行う仕事です。民間資格ですが、ホームインスペクターという資格があり、屋根裏や床下に入り込むことがあるとお聞きします。

 それでは、不動産の鑑定とは、何なのでしょうか。それは、平たく言うと不動産の価格を出すことです。ホームインスペクターさんや土地家屋調査士さんが測量した土地などの資料を基に、不動産の価格を出すのが不動産鑑定士です。 不動産の価格を査定すること自体は、いろいろな場面で行われているかも知れません。

 たとえば、不動産業者の方が、お家を売りたい方に、「あなたのお家の価格はたぶんこのくらいですよ」、と提示する場合もあるでしょう。そして、この不動産業者の方等が査定された価格は、多くの場合、実際の取引価格に近いかと思います。

ただし、この価格は、売主または買主以外の第三者に証明として主張することができません。「不動産鑑定」による価格は、第三者に主張することができます。この「不動産鑑定」は法律的に不動産鑑定士にのみ行うことが認められております。

すなわち、「不動産鑑定」とは、不動産鑑定士が第三者的立場から、定められたルール(不動産鑑定評価基準等)
に則って行うため、客観性が付与され、公的な証明力を有するもの、ということができます